山村修 遅読のこと

ようやく手に入れた山村修『もっと、狐の書評』『水曜日は狐の書評』(ちくま文庫)と、同じ著者の『遅読のすすめ』(新潮社)も並行して読む。「ゆっくり読むこと」に共感。
油断すると、つい読む速度が速くなってしまう。自戒せねば。

鶴ヶ谷真一が『月光に書を読む』(平凡社)のあとがきでこう書いていたのを思い出す。

こういう慌しい世に生きていると、ときおり自分を再調整する必要が生じる。読書について言えば、知らずしらずのうちに、本を読む速度が速くなってきたことに気がついて、これはまずいと考えた。本はなによりもゆっくりと読まねばならない。読書のしずかな喜びも、発見も批評も、ゆっくりと読むことから生まれてくる。

遅読のこと、あとですこし考えをまとめたいと思う。

などと思いつつ、また本日も本をまとめて入手。
森銑三『伝記文学 初雁』(講談社学術文庫
野口富士夫『わが荷風』(講談社文芸文庫
桑原武夫『思い出すこと 忘れえぬ人』(同)
加藤徹『漢文力』(中公文庫)
河合隼雄『カウンセリングを語る』上下(講談社α文庫)
山口瞳『血族』(文春文庫)
計2380円。