2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

島尾の島の果て

見たことがなかった文庫、島尾敏雄『島の果て』(集英社文庫)をみつけ105円で。 ついでに宮城谷昌光『夏姫春秋』上下(講談社文庫)、清水幾太郎『本はどう読むか』(講談社新書)、早乙女貢『隠された維新史』(広済堂文庫)、『家康と天下平定』(小学…

悩みのるつぼ 寒夜の水

朝日新聞「Be」にあった「悩みのるつぼ」(回答者・車谷長吉)読み、 避けていたこの人の『赤目四十八瀧心中未遂』(文春文庫)気になりはじめ、 午後に出かけて購入。 ついでに 山口瞳『酒食生活』(ハルキ文庫)、『風のかたみ 鎌倉文士の世界』(朝日文…

散歩ついで

昼休みの散歩ついでに、三遊亭円生『噺のまくら』(朝日文庫)、佐藤優『国家と神とマルクス』(角川文庫)、宮城谷昌光『王家の風日』(文春文庫)入手。 マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや 一本の骨をかくしにゆく犬のうしろより…

不良社員、不良中年、不良定年 多読術

嵐山光三郎『不良社員の条件』(知恵の森文庫)、『不良中年は楽しい』(講談社文庫)、ここまで書くか、などと、なんだかんだ言いながら、一気に読んでしまう。『不良定年』もそうでした。『不良中年は楽しい』の「往生際は悪くてよろしい」、この人ならで…

風呂で読む漱石

豊福建二『風呂で読む 漱石の漢詩』(世界思想社)を持っていたのを思い出し、引っ張り出す。何度かこれを風呂に持っていったが、湯船で本を開くことに違和感がぬぐえず、やめた覚えがある。 「はじめに」の大岡信の次の引用文、メモしておこうと思う。「漱…

てごたえの予感

古井由吉『漱石の漢詩を読む』(岩波書店)、新刊書店でようやく見つけ購入。 ぱらぱらと拾い読み。手ごたえある読書の予感。 一緒に加島祥造『タオ 老子』(ちくま文庫)も。 口あけて孤児は眠れり黒パンの屑しらかりている明るさに寺山『青春歌集』「空に…

陰徳 敗者の微笑

必要あって、佐藤一斎著、川上正光訳『言志四録二 言志後録』(講談社学術文庫)読む。 「75 陰徳の真の意味」になるほどと思う。 訳文「凡俗な儒者仲間のは、隠れて徳を施して、幸福を受けることを惜しむという説がある。自分は思うに、徳には陰も陽もない…

パパラギ

エーリッヒ・ショイルマン『パパラギ』(ソフトバンク文庫)読む。 1981年に立風書房から出たものの文庫版。和田誠の絵をたくさん使った「絵本版」(2002年)の文章が随分アレンジされていたことに気づく。今読んでも、中身は腐っていない。今だから…

清貧の思想 好きなことばかりして生きた一生

「『清貧の思想』ふたたび」を特集している雑誌「SAPIO」初めて買う。 巻頭の富岡幸一郎「日本人が本来持っていた『低く暮し、高く思う』という哲学」 少し前に熟読した富岡の『内村鑑三 偉大なる罪人の生涯』を思いつつ読む。手元にあった中野孝次『足…