鴎外、荷風全集端本

『鴎外全集』16、17(岩波書店)と、『荷風全集』15(岩波書店)、あわせて1100円で。鴎外16は「北條霞亭」、17は「伊藤蘭軒」が目当て。
鴎外全集をどんなときに読むか、が書かれた荷風全集の「鴎外全集を読む」が愉快。

1、文学美術の理論に関して疑問の起つた時にまづ審美綱領と審美新説の二書を読む。
1、批評の文など書くとき専門の用語がわからない時には以上二書の外に洋書手引草を参照してゐます。
1、小説をかく時、観察の態度をきめやうと思ふ時は雁と灰燼とを読返す。
1、文学者にならうと思つたら大学などに入る必要はない。鴎外全集と辞書の言海とを毎日時間を決めて三四年繰返して読めばいいと思つて居ります。